ほとんど全ての抗生剤に対して耐性を持つ細菌が欧米で広がりつつあるということが問題になっています。「スーパー細菌」と報道しているメディアもありますが、新種の細菌が見つかったというわけではありません。細菌自体は、大腸菌と肺炎桿菌(クレブシエラ菌)という既知のありふれた細菌なのですが、その中の一部が、薬剤耐性を生じる遺伝子を獲得することにより耐性菌になったということです。
この耐性菌について、ネット上で収集した情報を箇条書きにしてみます。
・これらの細菌はNew Delhi metallo-lactamase-1(NDM-1)遺伝子を持っている。
・New Delhi metallo-lactamase-1は細菌に薬剤耐性を持たせる酵素の名前である。
・NDM-1遺伝子を持った最近は上記の酵素を産生することによって、抗生剤に耐性を持つ。
・細菌感染の治療で最後の切り札として使われる強力な抗生剤としてカルバペネム系抗生剤というものがある。NDM-1遺伝子を獲得した細菌はこのカルバペネム系抗生剤が効かない。
・NDM-1遺伝子は細菌の種類を超えて伝播しうる。現在は大腸菌と肺炎桿菌で確認されている。
・NDM-1遺伝子をもつ細菌に対して例外的に効力のある抗生剤が2つある。
tigecyclineとcolistinである。
・tigecyclineは日本では認可されていない。
・colistinは商品名コリマイシンとして日本でも発売されている。
・インドやパキスタンへのメディカルツーリズムにより感染が拡大した可能性がある。
現在わかっているのはこんなところでしょうか。
インドなどへの美容形成目的でのメディカルツーリズムで感染した可能性が指摘されているように、現状では院内感染として問題になるものだと思います。今後、細菌間にNDM-1遺伝子の拡散が進み市中でも認められるようになる可能性も否定できませんが、今のところは日本に住む私たちができることは、院内感染の基本を忠実に実行することくらいしかないように思われます。
もしこの耐性菌が日本でも確認され感染拡大した場合に懸念されるのは、治療薬の問題です。
NDM-1の耐性菌に有効とされる二つの抗生剤のうち日本でも使用できるのはコリマイシンです。ただ、コリマイシンは医療現場での使用頻度の少ないマイナーな薬剤であり流通量が少ないと考えられ(つまり、パニック的に買い占められたらすぐに品薄になる)ますし、剤型が内服薬しかないため敗血症などの重症感染症を起こした場合にどこまで効果があるのだろうかという問題があります。
そう考えると、日本で未だ認可されていないtigecyclineについても、いざという時に使える武器を増やしておくという意味で、早めに認可しておくほうが良いように思われます。
Special Thanks to フロアコーティング
この耐性菌について、ネット上で収集した情報を箇条書きにしてみます。
・これらの細菌はNew Delhi metallo-lactamase-1(NDM-1)遺伝子を持っている。
・New Delhi metallo-lactamase-1は細菌に薬剤耐性を持たせる酵素の名前である。
・NDM-1遺伝子を持った最近は上記の酵素を産生することによって、抗生剤に耐性を持つ。
・細菌感染の治療で最後の切り札として使われる強力な抗生剤としてカルバペネム系抗生剤というものがある。NDM-1遺伝子を獲得した細菌はこのカルバペネム系抗生剤が効かない。
・NDM-1遺伝子は細菌の種類を超えて伝播しうる。現在は大腸菌と肺炎桿菌で確認されている。
・NDM-1遺伝子をもつ細菌に対して例外的に効力のある抗生剤が2つある。
tigecyclineとcolistinである。
・tigecyclineは日本では認可されていない。
・colistinは商品名コリマイシンとして日本でも発売されている。
・インドやパキスタンへのメディカルツーリズムにより感染が拡大した可能性がある。
現在わかっているのはこんなところでしょうか。
インドなどへの美容形成目的でのメディカルツーリズムで感染した可能性が指摘されているように、現状では院内感染として問題になるものだと思います。今後、細菌間にNDM-1遺伝子の拡散が進み市中でも認められるようになる可能性も否定できませんが、今のところは日本に住む私たちができることは、院内感染の基本を忠実に実行することくらいしかないように思われます。
もしこの耐性菌が日本でも確認され感染拡大した場合に懸念されるのは、治療薬の問題です。
NDM-1の耐性菌に有効とされる二つの抗生剤のうち日本でも使用できるのはコリマイシンです。ただ、コリマイシンは医療現場での使用頻度の少ないマイナーな薬剤であり流通量が少ないと考えられ(つまり、パニック的に買い占められたらすぐに品薄になる)ますし、剤型が内服薬しかないため敗血症などの重症感染症を起こした場合にどこまで効果があるのだろうかという問題があります。
そう考えると、日本で未だ認可されていないtigecyclineについても、いざという時に使える武器を増やしておくという意味で、早めに認可しておくほうが良いように思われます。
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